إِلَّا عَلَىٰٓ أَزْوَٰجِهِمْ أَوْ مَا مَلَكَتْ أَيْمَٰنُهُمْ فَإِنَّهُمْ غَيْرُ مَلُومِينَ ﴿٦﴾
ただし配偶と,かれらの右手に所有する者(奴隷)は,別である。かれらに関しては,咎められることはない。
ثُمَّ خَلَقْنَا ٱلنُّطْفَةَ عَلَقَةًۭ فَخَلَقْنَا ٱلْعَلَقَةَ مُضْغَةًۭ فَخَلَقْنَا ٱلْمُضْغَةَ عِظَٰمًۭا فَكَسَوْنَا ٱلْعِظَٰمَ لَحْمًۭا ثُمَّ أَنشَأْنَٰهُ خَلْقًا ءَاخَرَ ۚ فَتَبَارَكَ ٱللَّهُ أَحْسَنُ ٱلْخَٰلِقِينَ ﴿١٤﴾
それからわれは,その精滴を一つの血の塊に創り,次にその塊から肉塊を創り,次いでその肉塊から骨を創り,次に肉でその骨を覆い,それからかれを外の生命体に創り上げた。ああ,何と素晴しいアッラー,最も優れた創造者であられる。
وَلَقَدْ خَلَقْنَا فَوْقَكُمْ سَبْعَ طَرَآئِقَ وَمَا كُنَّا عَنِ ٱلْخَلْقِ غَٰفِلِينَ ﴿١٧﴾
われはあなたがたの上に,7つの天を創った。決してわれは創造を等閑にはしない。
وَأَنزَلْنَا مِنَ ٱلسَّمَآءِ مَآءًۢ بِقَدَرٍۢ فَأَسْكَنَّٰهُ فِى ٱلْأَرْضِ ۖ وَإِنَّا عَلَىٰ ذَهَابٍۭ بِهِۦ لَقَٰدِرُونَ ﴿١٨﴾
われは天から適量の雨を降らせ,それを地中に止まらせる。またわれは,それを無くすことも出来る。
فَأَنشَأْنَا لَكُم بِهِۦ جَنَّٰتٍۢ مِّن نَّخِيلٍۢ وَأَعْنَٰبٍۢ لَّكُمْ فِيهَا فَوَٰكِهُ كَثِيرَةٌۭ وَمِنْهَا تَأْكُلُونَ ﴿١٩﴾
われはそれで,あなたがたのためにナツメヤシとブドウの園を育てた。園の中には多くの果実があって,あなたがたはそれを食べる。
وَشَجَرَةًۭ تَخْرُجُ مِن طُورِ سَيْنَآءَ تَنۢبُتُ بِٱلدُّهْنِ وَصِبْغٍۢ لِّلْءَاكِلِينَ ﴿٢٠﴾
またシナイ山に産する一本の樹があって,油が採れ,食べものに味わいを付ける。
وَإِنَّ لَكُمْ فِى ٱلْأَنْعَٰمِ لَعِبْرَةًۭ ۖ نُّسْقِيكُم مِّمَّا فِى بُطُونِهَا وَلَكُمْ فِيهَا مَنَٰفِعُ كَثِيرَةٌۭ وَمِنْهَا تَأْكُلُونَ ﴿٢١﴾
それから家畜にも,あなたがたへの教訓がある。われはそれらの腹の中にあるものをあなたがたに飲ませる。それらには多くの用途があり,またあなたがたはその(肉)を食べる。
وَلَقَدْ أَرْسَلْنَا نُوحًا إِلَىٰ قَوْمِهِۦ فَقَالَ يَٰقَوْمِ ٱعْبُدُواْ ٱللَّهَ مَا لَكُم مِّنْ إِلَٰهٍ غَيْرُهُۥٓ ۖ أَفَلَا تَتَّقُونَ ﴿٢٣﴾
われはヌーフをその民に遣わした。かれは言った。「わたしの人びとよ,アッラーに仕えなさい。かれの外には,あなたがたに神はないのである。あなたがたはかれを畏れないのか。」
فَقَالَ ٱلْمَلَؤُاْ ٱلَّذِينَ كَفَرُواْ مِن قَوْمِهِۦ مَا هَٰذَآ إِلَّا بَشَرٌۭ مِّثْلُكُمْ يُرِيدُ أَن يَتَفَضَّلَ عَلَيْكُمْ وَلَوْ شَآءَ ٱللَّهُ لَأَنزَلَ مَلَٰٓئِكَةًۭ مَّا سَمِعْنَا بِهَٰذَا فِىٓ ءَابَآئِنَا ٱلْأَوَّلِينَ ﴿٢٤﴾
人びとの中,信仰のない長老たちは言った。「何だこれは,あなたがたと同じ只の人間ではないですか。かれはあなたがたの上に,高く留りたいのでしょう。もしアッラーが御望みなら,かれは天使を遣わすべきです。わたしたちは,昔の祖先からも,こんなことは聞きませんでした。
إِنْ هُوَ إِلَّا رَجُلٌۢ بِهِۦ جِنَّةٌۭ فَتَرَبَّصُواْ بِهِۦ حَتَّىٰ حِينٍۢ ﴿٢٥﴾
この男は只(ほ?)かれた人間に過ぎません。だから暫く待って様子をみましょう。」
فَأَوْحَيْنَآ إِلَيْهِ أَنِ ٱصْنَعِ ٱلْفُلْكَ بِأَعْيُنِنَا وَوَحْيِنَا فَإِذَا جَآءَ أَمْرُنَا وَفَارَ ٱلتَّنُّورُ ۙ فَٱسْلُكْ فِيهَا مِن كُلٍّۢ زَوْجَيْنِ ٱثْنَيْنِ وَأَهْلَكَ إِلَّا مَن سَبَقَ عَلَيْهِ ٱلْقَوْلُ مِنْهُمْ ۖ وَلَا تُخَٰطِبْنِى فِى ٱلَّذِينَ ظَلَمُوٓاْ ۖ إِنَّهُم مُّغْرَقُونَ ﴿٢٧﴾
それでわれはかれに啓示した。「われの啓示に従って,われの目の前で舟を造れ。われの命令が下って,釜が滾り(温?)れたら,かれらの中で宣言が既に下された者を除き,あなたは凡ての(生き)もの一番と,あなたの一家を乗り込ませなさい。悪を行った者のために,われに嘆願してはならない。かれらは必ず溺れるのである。
فَإِذَا ٱسْتَوَيْتَ أَنتَ وَمَن مَّعَكَ عَلَى ٱلْفُلْكِ فَقُلِ ٱلْحَمْدُ لِلَّهِ ٱلَّذِى نَجَّىٰنَا مِنَ ٱلْقَوْمِ ٱلظَّٰلِمِينَ ﴿٢٨﴾
そして一緒の者と舟の中に落ち着いたら(祈って)言え,「悪を行う人びとから,わたしたちをお救い下さったアッラーに讃えあれ」
وَقُل رَّبِّ أَنزِلْنِى مُنزَلًۭا مُّبَارَكًۭا وَأَنتَ خَيْرُ ٱلْمُنزِلِينَ ﴿٢٩﴾
言え,「主よ,祝福された上陸地点に,わたしを上陸させて下さい。本当にあなたは最も優れた上陸を叶えられる方であります」
إِنَّ فِى ذَٰلِكَ لَءَايَٰتٍۢ وَإِن كُنَّا لَمُبْتَلِينَ ﴿٣٠﴾
本当にこの中には(理解ある者への)種々の印がある。われは(人びとを)試練するものである。
فَأَرْسَلْنَا فِيهِمْ رَسُولًۭا مِّنْهُمْ أَنِ ٱعْبُدُواْ ٱللَّهَ مَا لَكُم مِّنْ إِلَٰهٍ غَيْرُهُۥٓ ۖ أَفَلَا تَتَّقُونَ ﴿٣٢﴾
われはかれらの間から(選んだ)使徒を,かれらに遺わして,(言わせた。)「アッラーに仕えなさい。かれの外に,あなたがたに神はないのです。あなたがたは(かれを)畏れないのですか。」
وَقَالَ ٱلْمَلَأُ مِن قَوْمِهِ ٱلَّذِينَ كَفَرُواْ وَكَذَّبُواْ بِلِقَآءِ ٱلْءَاخِرَةِ وَأَتْرَفْنَٰهُمْ فِى ٱلْحَيَوٰةِ ٱلدُّنْيَا مَا هَٰذَآ إِلَّا بَشَرٌۭ مِّثْلُكُمْ يَأْكُلُ مِمَّا تَأْكُلُونَ مِنْهُ وَيَشْرَبُ مِمَّا تَشْرَبُونَ ﴿٣٣﴾
かれの民の中の長老で信仰がなく,来世の(アッラーとの)会見を嘘であるとし,現世で羽振りのよい者たちは言った。「これはあなたがたと同じ一人の人間に過ぎません。あなたがたの食べるものを食べ,あなたがたの飲むものを飲んでいます。
وَلَئِنْ أَطَعْتُم بَشَرًۭا مِّثْلَكُمْ إِنَّكُمْ إِذًۭا لَّخَٰسِرُونَ ﴿٣٤﴾
あなたがたが,自分と同じ人間に従うならば,必ず失敗するでしょう。
أَيَعِدُكُمْ أَنَّكُمْ إِذَا مِتُّمْ وَكُنتُمْ تُرَابًۭا وَعِظَٰمًا أَنَّكُم مُّخْرَجُونَ ﴿٣٥﴾
あなたがたは死んで土と骨になってから(再び)甦らされると,かれは約束したのですか。
إِنْ هِىَ إِلَّا حَيَاتُنَا ٱلدُّنْيَا نَمُوتُ وَنَحْيَا وَمَا نَحْنُ بِمَبْعُوثِينَ ﴿٣٧﴾
わたしたちには,現世の生活の外はないのです。わたしたちは死んでまた生きかえるでしょうか。わたしたちは,決して甦らされることはないのです。
إِنْ هُوَ إِلَّا رَجُلٌ ٱفْتَرَىٰ عَلَى ٱللَّهِ كَذِبًۭا وَمَا نَحْنُ لَهُۥ بِمُؤْمِنِينَ ﴿٣٨﴾
かれはアッラーに就いて,虚言を捏造した只の人間に過ぎません。わたしたちは,かれを信じません。」
فَأَخَذَتْهُمُ ٱلصَّيْحَةُ بِٱلْحَقِّ فَجَعَلْنَٰهُمْ غُثَآءًۭ ۚ فَبُعْدًۭا لِّلْقَوْمِ ٱلظَّٰلِمِينَ ﴿٤١﴾
それで一声(懲罰)が確実にかれらを襲い,われはかれらを(時の流れに浮ぶ)泡屑にした。だから悪を行う者よ遠ざかれ。
ثُمَّ أَرْسَلْنَا رُسُلَنَا تَتْرَا ۖ كُلَّ مَا جَآءَ أُمَّةًۭ رَّسُولُهَا كَذَّبُوهُ ۚ فَأَتْبَعْنَا بَعْضَهُم بَعْضًۭا وَجَعَلْنَٰهُمْ أَحَادِيثَ ۚ فَبُعْدًۭا لِّقَوْمٍۢ لَّا يُؤْمِنُونَ ﴿٤٤﴾
そこでわれは次々に使徒を遺わした。だが使徒が一つの民に現われる度に,かれらはかれを嘘つき呼ばわりした。それでわれは(このような不義の徒を)次々にあとを追わせ,(滅ぼし),かれらを昔の語り草にした。だから信仰しない者よ遠ざかれ。
ثُمَّ أَرْسَلْنَا مُوسَىٰ وَأَخَاهُ هَٰرُونَ بِـَٔايَٰتِنَا وَسُلْطَٰنٍۢ مُّبِينٍ ﴿٤٥﴾
またわれは,わが種々の印と明瞭な権威とを授けて,ムーサーとその兄弟のハールーンを遺わした。
إِلَىٰ فِرْعَوْنَ وَمَلَإِيْهِۦ فَٱسْتَكْبَرُواْ وَكَانُواْ قَوْمًا عَالِينَ ﴿٤٦﴾
フィルアウンとその長老たちの許に。だがかれらは横柄で思い上った者たちであった。
فَقَالُوٓاْ أَنُؤْمِنُ لِبَشَرَيْنِ مِثْلِنَا وَقَوْمُهُمَا لَنَا عَٰبِدُونَ ﴿٤٧﴾
かれらは言った。「わたしたち同様に人間にすぎない二人を(どうして)信じられましょうか。しかもかれらの民は,わたしたちの奴隷ではないですか」
وَلَقَدْ ءَاتَيْنَا مُوسَى ٱلْكِتَٰبَ لَعَلَّهُمْ يَهْتَدُونَ ﴿٤٩﴾
われは,かれらが正しく導かれるよう,ムーサーにしかと啓典(律法)を授けた。
وَجَعَلْنَا ٱبْنَ مَرْيَمَ وَأُمَّهُۥٓ ءَايَةًۭ وَءَاوَيْنَٰهُمَآ إِلَىٰ رَبْوَةٍۢ ذَاتِ قَرَارٍۢ وَمَعِينٍۢ ﴿٥٠﴾
またわれは,マルヤムの子とその母を印となし,両人を泉の涌き出る安静な丘の上に住まわせた。
يَٰٓأَيُّهَا ٱلرُّسُلُ كُلُواْ مِنَ ٱلطَّيِّبَٰتِ وَٱعْمَلُواْ صَٰلِحًا ۖ إِنِّى بِمَا تَعْمَلُونَ عَلِيمٌۭ ﴿٥١﴾
あなたがた使徒たちよ,善い清いものを食べ,善い行いをしなさい。われはあなたがたのすることを熟知している。
وَإِنَّ هَٰذِهِۦٓ أُمَّتُكُمْ أُمَّةًۭ وَٰحِدَةًۭ وَأَنَا۠ رَبُّكُمْ فَٱتَّقُونِ ﴿٥٢﴾
本当にあなたがたのこのウンマは,唯一の共同体である。われはあなたがたの主である。われを畏れよ。
فَتَقَطَّعُوٓاْ أَمْرَهُم بَيْنَهُمْ زُبُرًۭا ۖ كُلُّ حِزْبٍۭ بِمَا لَدَيْهِمْ فَرِحُونَ ﴿٥٣﴾
それなのにかれらは諸宗派に分裂した。しかも各派は自分たちが素晴らしいと言っている。
نُسَارِعُ لَهُمْ فِى ٱلْخَيْرَٰتِ ۚ بَل لَّا يَشْعُرُونَ ﴿٥٦﴾
われはかれらのために,良いことを急いでいると思うのか。いや,かれらは(試みに)気付かない。
وَٱلَّذِينَ يُؤْتُونَ مَآ ءَاتَواْ وَّقُلُوبُهُمْ وَجِلَةٌ أَنَّهُمْ إِلَىٰ رَبِّهِمْ رَٰجِعُونَ ﴿٦٠﴾
また主に帰ることを心に畏れ,与えるべきものを与える者,
وَلَا نُكَلِّفُ نَفْسًا إِلَّا وُسْعَهَا ۖ وَلَدَيْنَا كِتَٰبٌۭ يَنطِقُ بِٱلْحَقِّ ۚ وَهُمْ لَا يُظْلَمُونَ ﴿٦٢﴾
われは誰にも,その能力以上の重荷を負わせない。われには真実を語る書物があるので,かれらは決して不当に扱われることはないのである。
بَلْ قُلُوبُهُمْ فِى غَمْرَةٍۢ مِّنْ هَٰذَا وَلَهُمْ أَعْمَٰلٌۭ مِّن دُونِ ذَٰلِكَ هُمْ لَهَا عَٰمِلُونَ ﴿٦٣﴾
いや,かれらの心はこれ(クルアーンの教え)を全く理解出来ないでいる。ところでかれらの行為は,それより酷い行いである。
حَتَّىٰٓ إِذَآ أَخَذْنَا مُتْرَفِيهِم بِٱلْعَذَابِ إِذَا هُمْ يَجْـَٔرُونَ ﴿٦٤﴾
やがてわれが,かれらの中の贅沢な者を懲罰のために捕えると,見るがいい。かれらは泣き叫ぶ。
لَا تَجْـَٔرُواْ ٱلْيَوْمَ ۖ إِنَّكُم مِّنَّا لَا تُنصَرُونَ ﴿٦٥﴾
(その時仰せられよう。)「今更哀願して喚くことはない。あなたがたにはわれからの救助はないのである。
قَدْ كَانَتْ ءَايَٰتِى تُتْلَىٰ عَلَيْكُمْ فَكُنتُمْ عَلَىٰٓ أَعْقَٰبِكُمْ تَنكِصُونَ ﴿٦٦﴾
われの印は,あなたがたに読誦されていたが,あなたがたは踵を返して逃げ,
أَفَلَمْ يَدَّبَّرُواْ ٱلْقَوْلَ أَمْ جَآءَهُم مَّا لَمْ يَأْتِ ءَابَآءَهُمُ ٱلْأَوَّلِينَ ﴿٦٨﴾
かれらは,この御言葉を熟考しないのか。昔の祖先に起らなかったものが,かれらに起ると考えるのか。
أَمْ يَقُولُونَ بِهِۦ جِنَّةٌۢ ۚ بَلْ جَآءَهُم بِٱلْحَقِّ وَأَكْثَرُهُمْ لِلْحَقِّ كَٰرِهُونَ ﴿٧٠﴾
それで,「かれは(愚?)かれた者である。」と言うのか。そうではない。かれは真理を(湾?)したが,かれらの多くは真理を嫌う。
وَلَوِ ٱتَّبَعَ ٱلْحَقُّ أَهْوَآءَهُمْ لَفَسَدَتِ ٱلسَّمَٰوَٰتُ وَٱلْأَرْضُ وَمَن فِيهِنَّ ۚ بَلْ أَتَيْنَٰهُم بِذِكْرِهِمْ فَهُمْ عَن ذِكْرِهِم مُّعْرِضُونَ ﴿٧١﴾
もし真理が,かれらの欲張りに相応しいものなら,天地とその間の凡てのものは,(混乱し)退廃してしまったであろう。そうではない。われはかれらへの訓戒を授けたが,かれらは訓戒から背き去ったのである。
أَمْ تَسْـَٔلُهُمْ خَرْجًۭا فَخَرَاجُ رَبِّكَ خَيْرٌۭ ۖ وَهُوَ خَيْرُ ٱلرَّٰزِقِينَ ﴿٧٢﴾
それともあなたは,報酬をかれらに求めるのか。あなたの主の報酬こそは至上である。かれは最も優れた給与を与える方であられる。
وَإِنَّ ٱلَّذِينَ لَا يُؤْمِنُونَ بِٱلْءَاخِرَةِ عَنِ ٱلصِّرَٰطِ لَنَٰكِبُونَ ﴿٧٤﴾
だが来世を信じない者たちは,必ずその道から逸れる。
۞ وَلَوْ رَحِمْنَٰهُمْ وَكَشَفْنَا مَا بِهِم مِّن ضُرٍّۢ لَّلَجُّواْ فِى طُغْيَٰنِهِمْ يَعْمَهُونَ ﴿٧٥﴾
われが慈悲を施してかれらを悩ます災厄を除いても,迷路に執着して途方もなくさ迷うであろう。
وَلَقَدْ أَخَذْنَٰهُم بِٱلْعَذَابِ فَمَا ٱسْتَكَانُواْ لِرَبِّهِمْ وَمَا يَتَضَرَّعُونَ ﴿٧٦﴾
且つて,われはかれらに懲罰を加えたが,かれらはなお,主にへり下ることなく,素直に嘆願しない。
حَتَّىٰٓ إِذَا فَتَحْنَا عَلَيْهِم بَابًۭا ذَا عَذَابٍۢ شَدِيدٍ إِذَا هُمْ فِيهِ مُبْلِسُونَ ﴿٧٧﴾
われが厳しい刑罰への門を,かれらに開くまでは。見なさい。かれらはそれで絶望している。
وَهُوَ ٱلَّذِىٓ أَنشَأَ لَكُمُ ٱلسَّمْعَ وَٱلْأَبْصَٰرَ وَٱلْأَفْـِٔدَةَ ۚ قَلِيلًۭا مَّا تَشْكُرُونَ ﴿٧٨﴾
かれこそは,あなたがたのために,聴覚と視覚と心(知覚,理解力)を創られた方である。だがあなたがたは,感謝しない。
وَهُوَ ٱلَّذِى ذَرَأَكُمْ فِى ٱلْأَرْضِ وَإِلَيْهِ تُحْشَرُونَ ﴿٧٩﴾
あなたがたを地上に,繁殖させられたのはかれである。かれの御許に,あなたがたは集められる。
وَهُوَ ٱلَّذِى يُحْىِۦ وَيُمِيتُ وَلَهُ ٱخْتِلَٰفُ ٱلَّيْلِ وَٱلنَّهَارِ ۚ أَفَلَا تَعْقِلُونَ ﴿٨٠﴾
かれこそは,生かしまた死なせられる方であり,昼と夜の交替を規制される。あなたがたはなお理解しないのか。
قَالُوٓاْ أَءِذَا مِتْنَا وَكُنَّا تُرَابًۭا وَعِظَٰمًا أَءِنَّا لَمَبْعُوثُونَ ﴿٨٢﴾
かれらは言う。「わたしたちが死んで土と骨になった時,本当に甦らされるだろうか。
لَقَدْ وُعِدْنَا نَحْنُ وَءَابَآؤُنَا هَٰذَا مِن قَبْلُ إِنْ هَٰذَآ إِلَّآ أَسَٰطِيرُ ٱلْأَوَّلِينَ ﴿٨٣﴾
本当にわたしたちもわたしたちの祖先も,且つてこのことを約束されていた。これは只昔の物語に過ぎない。」
قُل لِّمَنِ ٱلْأَرْضُ وَمَن فِيهَآ إِن كُنتُمْ تَعْلَمُونَ ﴿٨٤﴾
言ってやるがいい。「大地とそこにある凡てのものは,誰のものであるか。知っているなら(言ってみなさい)。」
سَيَقُولُونَ لِلَّهِ ۚ قُلْ أَفَلَا تَذَكَّرُونَ ﴿٨٥﴾
かれらは必ず,「アッラーの有である。」と言うであろう。言ってやるがいい。「あなたがたは,まだ気が付かないのか。」
قُلْ مَن رَّبُّ ٱلسَّمَٰوَٰتِ ٱلسَّبْعِ وَرَبُّ ٱلْعَرْشِ ٱلْعَظِيمِ ﴿٨٦﴾
言ってやるがいい。「7つの天の主,栄光に満ちた至高の玉座の主は,誰であるのか。」
قُلْ مَنۢ بِيَدِهِۦ مَلَكُوتُ كُلِّ شَىْءٍۢ وَهُوَ يُجِيرُ وَلَا يُجَارُ عَلَيْهِ إِن كُنتُمْ تَعْلَمُونَ ﴿٨٨﴾
凡ての事物の統御は,誰の手にあるのか。(万有を)守護し,(誰からも)守護されない方(は誰か),あなたがたが知っているならば,(言ってみなさい)。」
سَيَقُولُونَ لِلَّهِ ۚ قُلْ فَأَنَّىٰ تُسْحَرُونَ ﴿٨٩﴾
かれらは必ず「アッラー。」と言うであろう。言ってやるがいい。「それならあなたがたは,どうして惑わされたのか。」
مَا ٱتَّخَذَ ٱللَّهُ مِن وَلَدٍۢ وَمَا كَانَ مَعَهُۥ مِنْ إِلَٰهٍ ۚ إِذًۭا لَّذَهَبَ كُلُّ إِلَٰهٍۭ بِمَا خَلَقَ وَلَعَلَا بَعْضُهُمْ عَلَىٰ بَعْضٍۢ ۚ سُبْحَٰنَ ٱللَّهِ عَمَّا يَصِفُونَ ﴿٩١﴾
アッラーは子をもうけられない。またかれと一緒の外の神もない。そうであったら,それぞれの神は自分の創ったもので分裂しお互いに抜き出ようとして競い合う。アッラーに讃えあれ。(かれは)かれらの配するものを(超越され),
عَٰلِمِ ٱلْغَيْبِ وَٱلشَّهَٰدَةِ فَتَعَٰلَىٰ عَمَّا يُشْرِكُونَ ﴿٩٢﴾
幽玄界と現象界を知っておられ,かれらの配するものの上に高くおられる。
ٱدْفَعْ بِٱلَّتِى هِىَ أَحْسَنُ ٱلسَّيِّئَةَ ۚ نَحْنُ أَعْلَمُ بِمَا يَصِفُونَ ﴿٩٦﴾
善行によって,悪を撃退せよ。われはかれらの言うことを熟知している。
وَقُل رَّبِّ أَعُوذُ بِكَ مِنْ هَمَزَٰتِ ٱلشَّيَٰطِينِ ﴿٩٧﴾
そして(祈って)言いなさい。「主よ,悪魔たちの囁きに対し,あなたの加護を願います。
حَتَّىٰٓ إِذَا جَآءَ أَحَدَهُمُ ٱلْمَوْتُ قَالَ رَبِّ ٱرْجِعُونِ ﴿٩٩﴾
だが死が訪れると,かれらは言う。「主よ,わたしを(生に)送り帰して下さい。
لَعَلِّىٓ أَعْمَلُ صَٰلِحًۭا فِيمَا تَرَكْتُ ۚ كَلَّآ ۚ إِنَّهَا كَلِمَةٌ هُوَ قَآئِلُهَا ۖ وَمِن وَرَآئِهِم بَرْزَخٌ إِلَىٰ يَوْمِ يُبْعَثُونَ ﴿١٠٠﴾
わたしが残してきたものに就いて善い行いをします。」決してそうではない。それはかれの口上に過ぎない。甦りの日まで,かれらの後ろには戻れない障壁がある。
فَإِذَا نُفِخَ فِى ٱلصُّورِ فَلَآ أَنسَابَ بَيْنَهُمْ يَوْمَئِذٍۢ وَلَا يَتَسَآءَلُونَ ﴿١٠١﴾
ラッバが吹かれる時,その日,かれらの間の諸関係の絆は途絶え,互いに問わないであろう。
وَمَنْ خَفَّتْ مَوَٰزِينُهُۥ فَأُوْلَٰٓئِكَ ٱلَّذِينَ خَسِرُوٓاْ أَنفُسَهُمْ فِى جَهَنَّمَ خَٰلِدُونَ ﴿١٠٣﴾
また秤が軽い者たちは,魂を失い,地獄に永遠に住む。
أَلَمْ تَكُنْ ءَايَٰتِى تُتْلَىٰ عَلَيْكُمْ فَكُنتُم بِهَا تُكَذِّبُونَ ﴿١٠٥﴾
(かれらに言われよう。)「われの印があなたがたに読誦されなかったのか,なのにそれを嘘であるとしたのか。」
قَالُواْ رَبَّنَا غَلَبَتْ عَلَيْنَا شِقْوَتُنَا وَكُنَّا قَوْمًۭا ضَآلِّينَ ﴿١٠٦﴾
かれらは言う。「主よ,わたしたちは不運に打ち負け,迷っていました。
رَبَّنَآ أَخْرِجْنَا مِنْهَا فَإِنْ عُدْنَا فَإِنَّا ظَٰلِمُونَ ﴿١٠٧﴾
主よ,わたしたちをここから出して下さい。もしもなおわたしたちが(悪に)返るならば,本当に不義の徒です。」
إِنَّهُۥ كَانَ فَرِيقٌۭ مِّنْ عِبَادِى يَقُولُونَ رَبَّنَآ ءَامَنَّا فَٱغْفِرْ لَنَا وَٱرْحَمْنَا وَأَنتَ خَيْرُ ٱلرَّٰحِمِينَ ﴿١٠٩﴾
本当にわれのしもべの中には,こう言っていた一団がある。『主よ,わたしたちを赦し,慈悲を与えて下さい。あなたは最も優れた慈悲を与える方です。』
فَٱتَّخَذْتُمُوهُمْ سِخْرِيًّا حَتَّىٰٓ أَنسَوْكُمْ ذِكْرِى وَكُنتُم مِّنْهُمْ تَضْحَكُونَ ﴿١١٠﴾
だがあなたがたは,かれらを笑い草にした。あなたがたは,かれらを笑っている間に,われを念じるのを忘れることになった。
إِنِّى جَزَيْتُهُمُ ٱلْيَوْمَ بِمَا صَبَرُوٓاْ أَنَّهُمْ هُمُ ٱلْفَآئِزُونَ ﴿١١١﴾
本当にかれらが耐え忍んだことにより,今日われは報いた。かれらこそ成功した者である。」
قَالُواْ لَبِثْنَا يَوْمًا أَوْ بَعْضَ يَوْمٍۢ فَسْـَٔلِ ٱلْعَآدِّينَ ﴿١١٣﴾
かれらは申し上げよう。「わたしたちは一日か,一日の一部分滞在していました。勘定役(天使)に御問い下さい。」
قَٰلَ إِن لَّبِثْتُمْ إِلَّا قَلِيلًۭا ۖ لَّوْ أَنَّكُمْ كُنتُمْ تَعْلَمُونَ ﴿١١٤﴾
かれは仰せられよう。「あなたがたの滞在は束の間に過ぎない,あなたがたが(このことを)知っていたならば
أَفَحَسِبْتُمْ أَنَّمَا خَلَقْنَٰكُمْ عَبَثًۭا وَأَنَّكُمْ إِلَيْنَا لَا تُرْجَعُونَ ﴿١١٥﴾
あなたがたは,われが戯れにあなたがたを創ったとでも考えていたのか。またあなたがたは,われに帰されないと考えていたのか。」
فَتَعَٰلَى ٱللَّهُ ٱلْمَلِكُ ٱلْحَقُّ ۖ لَآ إِلَٰهَ إِلَّا هُوَ رَبُّ ٱلْعَرْشِ ٱلْكَرِيمِ ﴿١١٦﴾
アッラーは,尊くて気高い,真実の王者である。高潔な玉座の主を置いて外には神はない。
وَمَن يَدْعُ مَعَ ٱللَّهِ إِلَٰهًا ءَاخَرَ لَا بُرْهَٰنَ لَهُۥ بِهِۦ فَإِنَّمَا حِسَابُهُۥ عِندَ رَبِّهِۦٓ ۚ إِنَّهُۥ لَا يُفْلِحُ ٱلْكَٰفِرُونَ ﴿١١٧﴾
アッラーと一緒に,何の証拠もない外の神に祈る者の計算は主の御許にあるだけである。本当に不信者たちは,勝ち抜くことは出来ないであろう。